昨今は新型コロナの影響もあり、会社から帰宅後は自宅へ真っ直ぐ帰る人も増えてきましたね。空いた時間を有効活用するために、副業を始める人も増加中です。単なる収入アップではなく、失業や減給に供えたリスクヘッジとして、いまのうちからサイドビジネスを作っておくのは、非常に有意義な将来設計と言えます。そこで、今回は副業を始めたばかりの人に読んでほしい、副業で得た収入の確定申告の有無を紹介します。
副業で得た収入を確定申告すべきかどうかは、その年の収入が20万円以下か、以上かで決まります。20万円以上の場合は原則確定申告をする必要がありますが、これはあくまでも事業利益での20万円となります。例えばアフィリエイトやブログで自宅副業で40万円稼いだ場合、一見すると納税の義務が生じますが、自宅の場合は家賃や書籍、スマホ代などが一部経費として認められるため、経費を差し引いて20万円以下の収益の場合は、確定申告する必要がないといえます(確定申告して納税の義務なしと言われるとより安心しますが)。
では、どのようなものが副業の経費として認められるのでしょうか。ここでは自宅で副業を行っていることを前提に、経費として認められる項目をご紹介します。
- 商品の発送費用や倉庫維持費
- 取引先へのお中元、お歳暮など
- 広告料
- インターネット代
- パソコンやカメラなど必要となる備品(高額はダメ)
- 文房具用品
- スマホ代(プライベートと仕事用を分ける)
ちなみに家賃も経費で落とすことができますが、これはすべてではなく、仕事スペースのみとなります。例えば部屋の間取りの3割程度を仕事スペースとして使っているならば、家賃の30%が経費として認められます。これを「按分(あんぶん)」と言うので覚えておきましょう。ちなみに税務署の職員が自宅に来て、仕事場の実態の説明を求められることもありますので、嘘はいけません。
また、20万円以下でも、確定申告をすれば多少のお金が返ってくることがあります。1年に納税する金額は、通常は会社側が所得税に対して源泉徴収して代理で支払っています。副業の場合はクライアントから支払調書を貰っている場合は、すでに所得税が引かれた状態となっています。これらは往々にして払いすぎていることが多いため、経費とくっつけて確定申告すれば、所得税額が控除を受けるので、その分税額が減り、還付される可能性が高くなります。難しい方は、一度最寄の税務署に相談に行き、自分の場合は還付されるのかどうかを聞いてみるといいでしょう。最近はデジタル化が進んでいるので、専用の端末機で操作するだけで分かります。
副業でもがんばれば、もしかすると本業並みかそれ以上に稼ぐ可能性だってあります。しかし、ただただ儲けた分の税金を払っているだけでは、賢い経営とは言えませんね。然るべき税金を納税するために、まずは経費計上の仕分けから学んでみてはいかがでしょうか。「これも経費で認められるんだ!」とついガッツポーズをとってしまうかも。