動物の世界で最強といえば、真っ先にイメージするのはライオンではないでしょうか。圧倒的な存在感を誇るたてがみと遠くを見据える凛とした視線には、一種の憧れのような感情を抱く男子も多いはず。
そんなライオンは基本的に草食動物を捕食することで知られていますが、実は動物の中にはライオンですら滅多に近づかない動物がいるのです。もしかすると、その動物こそが最強かもしれませんね。今回はライオンの雑学、及びライオンに匹敵する最強の動物をご紹介します。
テレビでよく見かけるライオンは、単独で動物を狩る様子。しかし、ライオンの生態系を見てみると、ライオンは基本的に群れを成して行動します。また、ライオンは「確実に仕留められる方法」を模索して狩りをするため、単独で行動する場合は、シマウマのような弱い動物に限り、それ以上の大型動物になると、単独ではなく群れで行動します。
現存する陸の生物における最も大きな動物といえばゾウ。そのゾウとライオンは生息域が同じ場合は、時折対峙することもあります。しかし、シマウマのようにライオンは単独でゾウを狩ることはしません。上述したように、ライオンは確実に仕留められる方法を探し、自分が怪我を負うリスクをおかしません。
そのため、ゾウとライオンが1対1で勝負したら、結果はどうなるか分かりませんが、ライオンが群れでゾウを捕食するデータというのは多く見つけることができます。ライオンにとってはゾウも捕食の対象ということが分かります。
カバは平均2.5トン、体重3mを超す大型動物の1種。ずっしりとした体格で大きな口を持つカバは哺乳類最強と呼び声高いです。顎の力は人間の11倍以上あり、実に1トン。ものすごい圧力です。
そのカバはライオンと同じ生息域にいるものの、ライオンに襲われることは滅多にありません。 野生ネコ科動物の保護団体がライオンが捕食した動物を研究したところ、4000体のうちカバはわずか1頭のみ。南アフリカ共和国に広がるクルーガー国立公園でも調査を行ったところ、ライオンがカバを殺したのは1933年から1966年にかけてわずか6例に留まっています。
とはいえ、近代では稀ではありますが、ライオンがカバを狩る例もあるようです。しかし、いずれもライオンが複数の群れで1頭のカバを襲うという奇襲攻撃。今現時点でカバを殺せるのは、陸上世界ではライオンと人間だけと言われています。