新型コロナや地震、津波など、ここ10年で日本は大きな天災に見舞われました。その度に「日本の将来は大丈夫かな」と漠然とした不安が付きまとう人は少なくないはずです。そこで、今回は米ドル建ての保険に関してご紹介します。外貨による保険料の支払いは一長一短がありますので、保険に加入する際はよく吟味してから保険会社に問い合わせをしてくださいね。
昨今注目されているドル建ての保険は、長期に加入する生命保険が主流となります。ドル建て保険とは簡単に言えば「ドル建てで毎月保険料を支払い、返戻金もドル建てで受け取る」というものです。なぜ円ではなくドルにするのかというと、ドルは金利が高く、日本の0.1%以下に対してアメリカは2.8%あるからです。特にアメリカはコロナ以前までは景気が良くなっていたため、政策金利を上げてきました。新型コロナで事態は急変しましたが、収束したあとは再び金利を上げる可能性は多分にあります。
ちなみに、円高になると毎月の保険料の支払額も減ります。これはドル建てで支払うため、例えば毎月100ドルの支払いが決まっている場合、1ドル100円の場合は1万円の支払いですが、1ドル90円と円高に振れた場合は9000円と1000円得をします。日本の景気が良くなればさらに円高に振れますので、月々の支払いは相対的に安くなる可能性が大きいです。
メリットの裏側にはデメリットがあるように、為替が円安に振れると、それだけ毎月の支払う保険料は増加してしまいます。もちろん1か月に十数円と乱高下することはほとんどありませんのでご安心ください。また、満期を迎えて返戻金が発生する場合も、世界経済から成る為替によっては「日本円で普通に支払っていた方が多く戻ってきたね」となる可能性も十分にあります。
ドル建て保険を扱う保険会社は幾つかありますが、その中でも「メットライフ生命」、「オリックス生命」、「ソニー生命」の3社は消費者から非常に高い支持を得ています。例えばメットライフ生命の「USドル建終身保険ドルスマート」であれば、35年満期で受け取る返戻金は141~165%と高く、積み立て利率3%(返礼率165%)の場合、払い込み保険料4万8000ドルに対して、実に8万ドルとなって返ってきます。
上述したように、ドル建て保険も決していいことばかりではありません。保険の担当者から説明を受ける前に、しっかりと自分で調べてメリットデメリットを詳しく情報収集するようにしてください。ただし、将来に渡って長く払い続けることになる生命保険なので、1つの選択肢として考えるのはいいかもしれませんね。