新規事業を始めるにあたって、昨今の流れは「いかに初期費用を押さえつつ、利益率の高い商品・サービスを提供できるか」にあります。一昔前のように、「ハイリスクハイリターン」の事業は通用しなくなってきました。そこで今回紹介したいのが、利益率が非常に高い「コンサルタント」に関して。
コンサルタントは所謂「ブレイン(脳)」を売る事業となります。自分の持つ分析力、マーケティング力、知識、ノウハウをもってして、企業の抱えている問題を解決し、成功に導くのがコンサルタントの事業ポリシーとなります。そのため、商品を仕入れる必要もありませんし、事務所の備品も最低限のものとなります。顧客と商談する際は、基本的に顧客の企業に出向くことになるので、高層タワーに事務所を構える必要もありません。
新規事業でコンサルタントをはじめるにあたって、まず最初にやるべきことは、「名刺の整理と顧客への挨拶」です。既存の顧客の輪を最大限に利用するためにも、改めて名刺を整理して顧客に挨拶の電話を入れましょう。また、自社の事業領域やサービスの概要を説明する資料の制作も最初のうちに済ませておきましょう。「パワポや資料作成は苦手」という人もいるかもしれませんが、いまはココナラやランサーズといったフリーランスに仕事を依頼することができるマッチングサイトが幾つかりますので、こちらを利用すれば安く外注に出すことができます。
コンサルタントは信頼を勝ち取るのが非常に重要。自社のブランド価値を高めるために、専用のホームページを立ち上げるのもまず最初にやるべきことの1つです。会社の理念や代表挨拶、対応領域などを詳しく説明し、コラムを立ち上げて自分の掲げるポリシーや業務内容を記事にして新規顧客開拓を試みましょう。また、コンサルタントを生業とする企業はどこの地域であっても多数あります。競合と競り勝つためにもホームページのSEO対策やSNSによる発信といったネット集客に資金を投資しましょう。
自分の名を売るためにも、初期の段階からセミナーを開講するようにしましょう。ただし、ここで注意してほしいのは「セミナーは自社をPRする場であり、お金を稼ぐ場所ではない」ということ。受講料は無料でいいでしょう。コンサルタントは顧客の企業問題にメスを入れるのが仕事。企業によって抱えている問題は異なるので、セミナーのように1対複数で伝えられることは非常に限定されています。そのため、セミナーは他のコンサルタントを見ても高額な料金に設定しているところは見られません。昨今は新型コロナを受けて、zoomによるオンラインセミナーを開催しているところも増えてきました。会議室を手配する費用もかからないので、オンラインが今後の主流になってくることが予想されます。
結局コンサルタント業は新規事業として有りか無しか。結論は「断然おすすめできる」です。上述したように、コンサルタントをはじめるにあたって初期費用はほとんどかかりませんし、利益率はほぼ100%。仮に失敗しても損失はほとんどありません。ただし、コンサルタントはは直接顧客に会う必要があるため、人をたくさん雇ってしまいがちです。そのため、コンサルタント業で赤字を被り倒産する企業の多くはバランスシートが非常に高い位置にあります。まずは自分ひとり、もしくは少数で初めてみるのがいいでしょう。