日本では新鮮な生牡蠣といえば、1個500円も600円もしますが、東南アジアのベトナムでは500円も払えば十数個食べることができます。このように、国が変われば食文化も変わるように、その国では高級として知られる食材も、他の国では一般的なもの、もしくは捨ててしまうような食材であることもあります。
今回は日本では高級だけど海外では一般的なありふれた食材を3つほどご紹介します。雑学として是非覚えておいてください。
ウニは日本では寿司のネタや刺身と一緒に出てくる高級食材の1つですね。いいウニとなると、100gで1000円も2000円もすることもざらです。しかし、実はウニを食べるのは世界をみても限られていて、日本を除くとフランス、チリ、ニュージーランド、フィリピン、ベトナムといった少数の国のみとなります。ウニの世界消費の8割が日本人と言われているそうです。そのウニはアジアやヨーロッパでも沿岸地域に行けば食べることができますが、値段は破格。1リットルのペットボトルいっぱいに詰まって1000円程度だったり……。ウニをたらふく食べたい場合は、外国の沿岸地域に行ってみるのがいいかもしれません。
「あのプチプチの食感がたまらないんだよね~」と囁きが聞こえる寿司のネタの代表格のいくら。ちらし寿司や海鮮丼でも彩りとして真ん中に添えられていますよね。しかし、このいくらを頻繁に食すのは日本とロシアくらいと言われています。サーモンがたくさん獲れるノルウェーでもいくらはほとんど食べませんので、日本人観光客向けに無料で提供しているホームステイ先やホテルもあるとのこと。ちなみにノルウェー含む北欧では、いくらは「キャビア」と呼びます。
日本では中華料理やフレンチで使う高級食材として知られる鴨肉は東南アジアでは実は一般的な家庭の食材。特にベトナムでは牛肉があまりおいしくないため、一昔前までは肉といえば鶏肉、豚肉、鴨肉でした。いまでも鴨肉は高級店ではなく屋台で食べる料理として認知されていて、一羽丸ごと炭火で焼いた丸焼きが600円程度で売られています。市場に行けば生きた鴨が吊るされて売られているのも普通。ちなみに足を吊るして頭を下に垂らすのは、鴨をうっ血させて鉄分を循環させるため。
日本では高級料理とみなされ、なかなか食べる機会がないものも、外国に行けば安くお腹いっぱい食べることができるかもしれません。次の海外旅行は食をテーマに旅先を決めてみるのもいいかしれませんね。