コロナウイルスの影響によって日本経済が落ち込んでいる中、各自治体は個人事業主や零細中小に対する補助金・助成金の種類や条件を緩和しています。特に新規事業に対する補助金や助成金は手厚くなっているようなので、自治体のホームページをチェックして、補助金・助成金を活用した新規事業を計画してみてはいかがでしょうか。
個人事業主は補助金・助成金を利用しよう
個人事業主として開業届を出していれば、自治体から補助金や助成金を得ることができます。補助金や助成金の種類や条件は各自治体によって異なるので、居住地の役所のホームページを確認するといいでしょう。ただし、申請する際は下記注意事項を確認するようにしてください。
事業規模を確認
補助金・助成金の対象条件となる事業規模を確認しなければなりません。例えば自治体の交付する補助金・助成金が「100万円~1億円」とある場合、その多くは事業規模によって金額が決まります。個人事業主の場合は往々にして従業員数5人以下となるので、補助金・助成金の支給金額も最小のクラスとなります。
補助金・助成金は満額支給されるわけではない
補助金・助成金は満額支給されるわけではありません。例えば「100万円から500万円」の補助を受けることができた場合、これはあくまでも最大の補助金が500万円までというだけです。例えば「既存の事業再編や経費に使うため、300万円が必要」だった場合は、それ以上の補助は出ませんし、水増し請求はもちろん違法となります。
昨今はコロナに伴う売上減に対する事業再編が条件が多い
2021年度に自治体が募集している補助金・助成金の多くは、コロナ禍に伴う売上減に関する救済措置となります。そのため、「売上が対前年比で〇%減」といった条件が付いているので、売上が減っていないと補助金・助成金を受けられない可能性が高いです。
個人事業主の補助金・助成金の活用方法は新規事業の立案が最も期待大
小規模の個人事業が補助金・助成金を受けられる可能性を考えた場合、最も期待できるのは新規事業の立案です。自治体は倒産間近の個人事業主を救済はしなく、発展できる余地のある個人事業主や企業を救済します。そのため、個人事業主の場合は、新規事業の立案が補助金・助成金を受けられる可能性が最も高いと考えることができます。
新規事業の考え方
新規事業の考え方は、基本は横展開となります。つまり、同じ事業の枠内における新規事業。例えば個人事業主として輸出入を手掛けている場合、
- ネットで販路を拡大したいため、ホームページの制作と広告費用
- 小売店への卸が決まったので、店に払う初期費用
のように同じ事業の領域内での発展を目指した新規事業計画を提案するのがいいでしょう。
また、例えばカフェなど小規模の飲食店を経営している個人事業主であれば、下記のような新規事業の補助金・助成金の申請が考えられます。
- コロナ禍のため、デリバリーに特化した飲食運搬事業
- 飲食スペースを利用してカフェ雑貨店への改築
- デリバリーフードサービスのホームページの制作とデリバリーシステムの構築
基本的に新規事業はWEB関連の新規事業を交えるのがいいでしょう。個人事業主への補助金・助成金で1000万円を超える補助がでることはまずありませんので、新規事業といっても実店舗を新規運営したり、新サービスの構築に回すほどの金額は出ないと考えてください。
補助金・助成金が受けられやすい業界
個人事業主がコロナ禍の救済措置を目的としている補助金・助成金を受けることを考えた場合、補助が通りやすい業界は「飲食業」、「製造業」、「サービス業」となります。ただし、サービス業は非常に業界の幅が広いので、小規模事業や発展性のないサービス、社会のニーズにない内容の場合は受からないかもしれません。補助金・助成金は申請すれば漏れなく補助を受けられるわけではありませんので、自分の事業に最適な補助金を申請するようにしましょう。