1990年代半ば以降に生まれ、今後の世の中の発展や経済成長を担う中心世代とされる「Z世代」の若者たち。
成人を迎えるZ世代も増えてきており、その目覚ましい活躍は映画界も例外ではありません!
今後も大注目のZ世代の海外俳優をご紹介します。
ゼンデイヤ
2017年公開のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)映画「スパイダーマン:ホームカミング」で一味違ったヒロイン像を演じ一躍有名俳優の仲間入りを果たしたゼンデイヤ。
彼女は1996年生まれで現在24歳とバリバリのZ世代!
黒人と白人のハーフという出自から、自身の発言やファッションを通して人種差別への抗議を表すなど、社会問題に真正面から向き合っているところもまさにZ世代の特徴と言えます。
例えば2015年のアカデミー賞では「ドレッドヘア+ドレス」という彼女のスタイルが一部から批判されたものの、それに対して彼女は「ドレッドヘアは私にとって強さと美しさの象徴。ライオンのたてがみのように」「『I Am Not My Hair(インディア・アリーの曲。“私は私の髪ではない”の意)』を聴くことをおすすめする」と反論。
人を見かけや人種で判断することの無意味さを伝えています。
2018年には大ヒット映画「グレイテスト・ショーマン」にも出演するなど、俳優としてのキャリアも順調! ゼンデイヤが主演を務めるドラマ「ユーフォリア/EUPHORIA」の最新エピソードが12月にアメリカで公開予定の他、1960年代に人気を博した歌手ロニー・スペクターの伝記映画でも主演が決定するなど、今後の活躍も見どころです。
ルーカス・ヘッジズ
苦悩する青年の役を演じたら右に出るものはいないと目される俳優、ルーカス・ヘッジズ。
2016年公開の映画「マンチェスター・バイ・ザ・シー」では主人公の甥を演じ、アカデミー賞の助演男優賞などにノミネート!
父親を亡くし気丈に振舞うも、動揺を隠しきれずに主人公である叔父とぶつかるという、まさに等身大の少年を演じて話題になりました。
彼もゼンデイヤ同様1996年生まれ。
同じくZ世代の俳優であるティモシー・シャラメとは役をめぐってライバル関係を持つも、プライベートでは仲良しのようです。
自身はSNSのアカウントは持っていませんがいろいろな人の投稿に登場しており、あまり着飾らない「Z世代」ならではの彼を見ることができます。
2018年公開の映画「ある少年の告白」では同性愛者であることに悩む青年を演じて高評価を受けるなど、社会問題への深い理解も伺わせます。
2020年には青年たちの普遍的なテーマを描いた「WAVES」に出演、さらにアメリカのコメディドラマ「Let Them All Talk」にも出演が決定しているなど、今後の活躍が楽しみな俳優です!
ジェイデン・マーテル
子どもたちを狙うピエロの恐怖を描いてヒットしたリメイクホラー映画・「IT/イット“それ”が見えたら、終わり。」。
この映画で弟をピエロにさらわれた兄・ビルを演じたのが、当時弱冠14歳のジェイデン・マーテルでした。
ただでさえ高い演技力が求められるホラー映画であることに加え、この「IT/イット」シリーズは要所要所で宗教や同性愛・性暴力についてのメッセージも内包しているなど、大人でも難しい役柄をしっかりと熱演!
一見頼りなさげでも弟と仲間のためにピエロに立ち向かう強さが印象的に映りました。
2003年生まれであり、2020年時点でも17歳ですから、Z世代の中でもとりわけ若い部類に入りますよね。
また、韓国系のクオーター(祖母が韓国人)という出自であることも知られています。
2019年には「IT/イット」シリーズの続編・「IT/イット THE END」にも少年時代のビル役で出演したほか、ダニエル・クレイグやクリス・エヴァンスらが主演した「ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密」にも出演。
「ナイブズ・アウト~」では金持ち一族の気難しい青年を演じ、誠実で勇敢なビルとは正反対の印象を視聴者に与えることに成功!
最新作は10月にアメリカで公開予定の「The True Adventures of Wolfboy」で、先天性多毛症により母親に捨てられた上周囲からいじめを受ける少年というこれまた特殊な役柄を演じる予定。
今後演じたい役は?という質問に「悪役やヴィラン」と返答するなど、今後も目が離せないZ世代俳優の一人です。
Z世代の俳優は自然体&個性的&社会派がキーワード!
Z世代の俳優の特徴を挙げるとするならば、それは「自然体」「個性的」「社会派」という点。
若い彼らにとっては、必要以上に自分を着飾ることよりも、本当に自分に合った自然体でいることが重要。
その中でいかに個性を出すか、自分を表現するかというところに主眼を置いているように見えます。
また、多くのZ世代同様社会問題に積極的に取り組んで自身の意見を発信できるのも大きな特徴。
演技力やファッションと共に、Z世代の発信する「メッセージ」にもぜひ注目してみてください!